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アルキメデスは手を汚さない読んだ

はじめに

この本との出会いは偶然、あるいは必然だったのかもしれない。

 

本との出会いは人からすすめられたものだったり、たまたま目に入って興味を持って手にしたものだったり、場合によっては読むことを強制されたものなのかもしれない。

 

今回の場合は明らかにたまたま目に入って興味をもったものだった。

 

よくよく考えればミステリー作品は普段読むことはない。おそらく最後に読んだのは、東野圭吾の「容疑者Xの献身」だったはずだ。いや、もしかしたら東川篤哉の「謎解きはディナーのあとで」だったかもしれない。待てよ、三上延の「ビブリア古書堂の事件手帖」かもしれない。

 

いずれにせよ、ミステリー作品とあまり関わりのない自分にとって、この作品との出会いは衝撃的なものだった。

 

出会いは偶然に

そもそもこの本とはどのようにして出会ったのかを語らねばなるまい。いや、語る必要はないのかもしれないが、語らなければ始まらないと思うのだ。

 

この本との出会いは神奈川県立図書館でのことだった。神奈川県立図書館はJR根岸線 桜木町駅から歩いて少しのところにある。

https://goo.gl/maps/pbbLw3VBFdz

 

この図書館であるが、入館する際に手荷物をロッカーに預ける必要がある。貴重品等は透明なバッグに入れて持ち歩くルールとなっている。このシステムは初めてだったため興味深いものだった。

 

そして出会いはこの図書館の2階で起きた。江戸川乱歩賞のコーナーがあり、江戸川乱歩賞を受賞した作品をずらっと並べて紹介していたのだ。

 

江戸川乱歩賞は、1954年、江戸川乱歩の寄付を基金として、日本推理作家協会(旧:日本探偵作家クラブ)により、探偵小説を奨励するために制定された文学賞

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/江戸川乱歩賞

 

現在では推理作家への登竜門として知られているらしい。なるほど、ミステリー作品を読みたいと思えば、この賞を受賞した作品を読めば新参には分かりやすいということだ。

 

そしてこの本と出会った。緑のハードカバーに「アルキメデスは手を汚さない」のタイトル。何だこれはと思い手を伸ばしページをめくる。そして読み進める。

 

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少女が死んだ

あなたたちの中の誰なんです。美雪を死へ追い込んだのは。私の一人娘の美雪を殺したのは……

 

この物語は柴本美雪という人物の葬式の場面から始まる。柴本美雪 十七歳、女子高生。美雪はなぜ死んだのか、なぜ死ななければならなかったのか。その真相を美雪の父である健次郎が探っていく。

 

この日は時間的に物語のはじめの方しか読むことができなかった。後ろ髪を引かれる思いで図書館を後にしたわけだが、やはりこの作品を読み進めたい、アルキメデスとは一体何なのかを知りたいという欲求が頭を渦巻いていた。

 

一度目は偶然、二度目は必然

本屋さんといえば八重洲ブックセンターと決まっている。もちろん他の本屋さんでもいいのだが、八重洲ブックセンターは一味違う。言ってしまえば、本のデパート。B1-8Fまでの全フロアが本でいっぱいなのである。人生の全てを費やしても全ての本と出会うのは無理なことだと肌で感じることができる。八重洲ブックセンターは東京駅八重洲口から歩いて少しのところにある。

https://goo.gl/maps/5BJjE8uTvDT2

 

講談社文庫から出ていた緑のハードカバーの「アルキメデスは手を汚さない」は、1974年に出版されたものであるため入手するのは敷居が高い。しかし、2006年に講談社文庫からソフトカバーとして復刊していたのだ!

 

どんな本でも月日がたつと書店の棚から消えていく。今日のように販売的な数値が低いとすぐにカットされるような状況ともなればなおさらだが、そのいっぽうで優れた作品が復刊されるケースが増えてきた。

巻末 復刊のための解説より

 

この「アルキメデスは手を汚さない」は直木賞作家東野圭吾が作家を志すきっかけになったものらしい。日本ミステリーの中でも人気の高いサブジャンル"青春推理"のパイオニアとして位置づけられるこの本は、どこかで同じような雰囲気のものを読んだことがあると思ったらそういうことだったのか。

 

そして、ついに本棚でソフトカバーの「アルキメデスは手を汚さない」と出会う。出会ってしまったのだ。もちろん今回は偶然ではない。必然の出会いだ。

 

そして入手。ハードカバー版とは大分雰囲気が違うといった印象。

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アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)

アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)

 

 

 

アルキメデス」という不可解な言葉だけを残して、女子高生・美雪は絶命。

 

裏表紙にあらすじが簡単に書いてある。喉が出るほど欲しかった本である。裏表紙のあらすじだけで心踊った。もちろん実際に踊ったりはしなかった。

 

読み進める。そういえばこういうのあったなと思い出しながら読み進めるのもいいものだ。

 

青春の一コマ一コマがまぶしい。さらにそこにミステリー要素が含まれている。美雪の死。そしてさらなる犠牲。美雪が最後に発した「アルキメデス」とは一体何なのか。犯人は一体。

 

ネタバレは避けたいので、気になった方は是非ご自身で読み進めていただきたい。

 

全力でオススメできる作品であることは間違いない。

 

またそ